フジテレビ悶悶

ライブドア放送が見えてきました。新株予約権に対する高裁判断は差し止め。これで事実上ニッポン放送ホリエモンのものです。あとは6月の株主総会で首脳部を入れ替え、新株を発行して10以下の株主で80%株式保有の状態を回避すればめでたくライブドアが恒常的に放送権を獲得します。
こうなると今更ですがTOBでフジが50%以上獲得することさえなければどのみちライブドアの勝ちだったんでしょーね。フジはTOB終了後にも買い増しを行えばライブドアの50%到達は防げた可能性が高いのにそれをしなかった。その上「買い増しはない」と発言し、「もうお金がない」ことまでも暴露。しゃべり過ぎだよ。相手にお金がないとわかればライブドアにこれほど楽な展開はない。結局フジは自社の防御しか出来なかったわけ。"想定内"とはまさにこのことかもね?
フジテレビ買収の凍結は妥当。実際お金がないのもあるんだろうが、ラジオだって十分いいもの作れると思うよ。例えば災害放送。どっかのバカなコメンテーターが福岡の地震と絡めて「ITは災害ですぐやられるからダメだ。テレビは素晴らしい」などと抜かしていましたが、一番情報が欲しい被災地の人々にはテレビないです。一方でラジオはその気になれば作れます。ゲルマニウムラジオとかあったでしょ?ラジオは基本的に受信システムが簡易で強い。だから災害に負けない発信システムを作れば被災地内での情報発信が可能になる。被災地から被災地の人々への情報発信は二次災害の予防の上でも重要だと思います。ホリエモンの看板に書いてある双方向性とは多少離れる。災害時に双方向性が生かされ過ぎると情報が乱れる。でもこれはラジオの目指すべき重要な役割だと思います。
ラジオ業界に新しい風を吹き込むつもりなら1つやって欲しいことがある。それは視覚化できる聴覚情報。人間が得る情報の8割が視覚情報と聞いたことがある。ラジオはその壁を越えられないでいる。平たく言えば「聞いただけでありありと光景が思い浮かぶような文章」を研究して欲しい。「百見は一聞に如かず」みたいな。まー素人の僕が思うんだからこんなのとっくに"想定内"でしょーね。
ただ買収凍結といってもフジは生きた心地しないだろうね。ニッポン放送にはフジ株が22.5%あるから買収成功し焦土作戦もなければライブドアは勝手にフジの大株主。フジがこれから大掛かりな企業防衛策を採ろうとしても大株主のホリエモンが黙っているわけないでしょ。資金の問題もあるだろうけど、フジを攻めようと思えばいつでも攻め込める状態にライブドアはあって、その上で友好関係を築こうと交渉してる。実は日本にはかつてこんな時代もありました。僕たちはその時代を戦国時代と呼んでいます。